便秘解消に豆腐が効果的な理由は? 効果的な摂り方もご紹介!
2017/02/10
2017/02/13
監修: 快適ヘルシーライフ編集部
便秘はありふれた体の不調ですが、悩んでいる方も多い症状です。特に女性は便秘になりやすく、いろいろな解消法を試しているという方もたくさんいます。便秘解消に効果があるといわれる食物は数多いですが、その中でも豆腐は調理方法もたくさんあり、幅広い年代が食べることのできる優秀な食材です。
そこで、今回は豆腐が便秘解消に効果的な理由やより効果的な食べ方をご紹介しましょう。
この記事を読めば、豆腐によって便秘解消ができるかもしれません。便秘がちで悩んでいる方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。
1.便秘に関する基礎知識
豆腐の便秘解消効果をご紹介する前に、便秘に関する基礎知識をご紹介します。便秘はありふれた体の不調ですが、決して軽視してはいけません。
1-1.便秘の定義
便は栄養が吸収された後の食べ物の残りかすや体内の老廃物が合わさったものです。ですから、毎日排せつされなくてはなりません。人によっては排便が2日に1度という方もありますが、毎回適度な大きさの便がスムーズに出るなら問題はないでしょう。逆に毎日排便があってもごくわずかな便しか出ないという場合は、便秘と判断されます。
もちろん、毎日排便がなくお腹の張りや痛みを感じるのも便秘です。
1-2.便秘の原因
便秘の原因は様々です。食生活や生活習慣の乱れ・運動不足・加齢などでも便秘になります。男性よりも女性に便秘で悩む方が多いのは、女性ホルモンのせいです。女性ホルモンの一つ、プロゲステロンには腸の動きを鈍らせる働きがあります。そのため、生理前や妊娠初期に便秘になってしまう女性が多いのです。
また、ストレスも便秘を引き起こします。緊張すると下痢になるという方は多いですが、便秘になる方もいるのです。
1-3.便秘の弊害
便秘になると腹部の張りや痛み・肌荒れ・イライラなどが起こる方もいるでしょう。また、便秘が続くと腸内の環境がどんどんわるくなっていきます。そのため、便秘がちな方は大腸がんをはじめとする腸の病気を発症しやすくなるでしょう。その他にも、胸焼けや胃液の逆流などが起きることもあります。
1-4.便秘になりやすい方の特徴
- 運動不足
- 好き嫌いが多い
- 強いストレスがかかっている自覚がある方
- 月経前症候群の方
- 妊娠中の方
- 高齢者
このような方は便秘になりやすい傾向にあります。また、今までの生活が大きく変化したわけでもないのに急に便秘になったという方は、大腸がんやポリープができている可能性があるのです。できるだけ早く内科・消化器科を受診しましょう。
2.豆腐が便秘解消に効果的な理由
この項では、豆腐が便秘解消に効果的な理由をご紹介します。豆腐の素材のうち、何が便秘解消に効果的なのでしょうか?
2-1.豆腐の原材料と便秘解消効果
豆腐は、皆様がご存じのように大豆が主原料です。大豆にはタンパク質・不溶性食物繊維・オリゴ糖などが含まれています。不溶性食物繊維は便を硬くし、腸の中で水分を吸って膨らむので腸の蠕動運動を活発にする効果が期待できるでしょう。オリゴ糖は腸内細菌の善玉菌であるビフィズス菌のエサになります。また、豆腐を固まらせるにがりの主成分であるマグネシウムは、便秘薬としても使われているのです。これだけ便秘解消効果のある物質が含まれている食品は、そうありません。
さらに、豆腐は水分も豊富です。適量の水分も便秘解消には大切になります。
2-2.豆腐を選ぶメリット
豆腐は、幼い子どもから高齢者まで食べられる食材です。離乳期の赤ちゃんでも食べられます。また、淡白なのでいろいろな味付けで食べられるため、毎日食べ続けることができるでしょう。さらに、調理方法も豊富です。和風だけでなく洋風や中華風の味付けでもおいしく食べられるでしょう。
豆腐は厚あげ・あぶらあげ・がんもどきなど、加工品も豊富です。それらも積極的に食べましょう。
2-3.女性特有の便秘にも豆腐は効果的
大豆に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンの一種であるエストロゲンとよく似た働きをします。ですから、エストロゲンが不足している方は摂取すると、エストロゲンの代わりとなってくれるのです。エストロゲンが増えると、入れ替わるように腸の動きを鈍くする働きを持つプロゲステロンが減ります。そのため、便秘が解消することもあるでしょう。
3.便秘解消に効果的な豆腐の食べ方
この項では、便秘解消に効果的な豆腐の食べ方をご紹介します。ぜひ参考にしてください。
3-1.便秘解消に効果的な豆腐の量
便秘解消に効果的な豆腐の量は、1日約2分の1丁(100g~150g)です。1度に全部食べる必要はありません。3食に分けて食べても大丈夫です。豆腐にはいろいろな種類があります。絹ごしに比べると木綿豆腐は重しをかけて圧縮し水分が抜け、食物繊維が豊富です。ですから、便秘解消の目的で豆腐を食べるなら木綿豆腐を選びましょう。
3-2.効果的な豆腐の食べ方
豆腐にはいろいろな食べ方があります。料理をする時間がない時は、鰹節をのせて醤油をかけるだけでもおいしく食べられるでしょう。ただし、冷たい豆腐は内臓を冷やして腸の働きを鈍くしてしまいます。ですから、味噌汁・湯豆腐・あんかけ豆腐など温かい料理にして食べましょう。特に、豆腐とわかめの味噌汁は、水溶性食物繊維も一緒に摂取できます。水溶性食物繊維は便を柔らかくし、滑りをよくする効果があるので、一緒に摂取するとより効果的です。また、湯豆腐には一緒に野菜も入れるとよいでしょう。ひじきなどの海藻が入ったがんもどきもおすすめです。
3-3.注意点
豆腐は好きな方ですと1丁くらいすぐに食べられます。しかし、豆腐に含まれている不溶性食物繊維は取りすぎると便を硬くし過ぎてしまうのです。ですから、大量に食べることは控えましょう。また、大豆はアレルゲンにもなります。赤ちゃんや小さい子どもにあげる場合はは、アレルギーが出ないかどうかまず少量で試し、大丈夫なら量を増やしてください。
3-4.豆腐と食べ合わせると効果的なもの
海藻だけでなく、
- オリーブオイル
- きのこ
- アボカド
などと豆腐を組み合わせるとより便秘解消に効果的です。木綿豆腐をオリーブオイルで焼き、きのこをたくさん入れたソースをかけてもよいでしょう。豆腐をさいの目に切り、アボカドとあえてドレッシングをかければ、おいしいサラダになります。豆腐ステーキはケチャップをかけると子ども向けの味になるでしょう。
4.豆腐を食べるのと一緒に行いたい便秘解消方法
この項では、豆腐を食べながら行いたい便秘解消方法をご紹介します。
4-1.軽い運動をする
腹筋を鍛えると腸の蠕動運動がより促進します。ただ歩くだけでも腹筋はある程度鍛えられるので、気分転換を兼ねてウォーキングをしてもよいでしょう。腰を左右にひねるだけでも一定の効果が期待できます。
4-2.水分を取る
水分を取らないと便が硬くなりがちです。しかし、紅茶やコーヒー・緑茶は利尿作用があるので飲んでも尿として排出されてしまいます。おすすめなのは白湯です。白湯は温かいので内臓を活発に動かす効果が期待できるでしょう。朝食前にマグカップ1杯の白湯を飲むと、より便通が良くなります。
4-3.すでに便秘の場合はどうすればいいの?
すでに長期間便秘が続いているという場合は、便秘薬でまずは解消しましょう。複方熊胆円(ふくほうゆうたんえん)は胃腸のバランスを整える効果もある漢方便秘薬です。今すぐに便秘を解消したいという場合は、浣腸もよいでしょう。まず便秘を解消してから、改めて豆腐を摂取してみてください。
5.豆腐を使った便秘解消に関するよくある質問
Q.おからと豆腐では何が違うのでしょうか?
A.おからは、豆腐から豆乳を搾った残りです。食物繊維は豊富ですが、そのままでは食べられません。豆腐と組み合わせてメニューに変化を持たせるにはおすすめです。
Q.豆乳は豆腐の代わりになりますか?
A.豆乳は豆腐の元ですから、一定の効果が期待できるでしょう。豆腐料理に飽きたなと思ったら豆乳を牛乳代わりに使ってスープやシチューを作ってもよいですね。きな粉と豆乳の組み合わせも便秘に効きます。
Q.冷ややっこは食べてはダメですか?
A 食べてはダメということはありません。温かい料理と組み合わせると内臓を冷やさずに済むでしょう。
Q.うちの子どもは豆腐が苦手なようです。
A.厚揚げを子どもが好きな甘辛い味に煮つけたり、合いびき肉とあせて豆腐ハンバーグにすると食べやすいでしょう。
6.おわりに
いかがでしたか? 今回は豆腐が便秘解消に効果的な理由などをご紹介しました。豆腐はどこのスーパーでも手に入りますし、種類も豊富です。毎日食べるにはもってこいの食べ物といえるでしょう。今は豆腐料理のレシピブックもたくさん出版されています。また、クックパッドなどレシピサイトにもたくさんのメニューが紹介されていますので、ぜひ有効活用してください。