高齢者になると膝が痛むのはなぜ? 原因を知って早めの予防対策を!
2015/02/24
2022/11/21
監修: 快適ヘルシーライフ編集部
歳を重ねるごとにどんどん免疫力が低下し、体のあちこちに不具合が起きてしまいます。そのひとつである“膝の痛み”。ほとんどの高齢者が膝の痛みで悩んでいるのではないのでしょうか?
なぜ、膝が痛んでしまうのか原因を知り、対策・予防法について考えていきましょう。関節の痛みをそのまま放置すると歩けなくなってしまうこともあるので注意が必要です。
また、高齢の親御さんが心配という方は、親御さんにそのような症状がみられないかどうかをチェックしておきましょう。
1.高齢になると膝が痛くなる理由とは?
なぜ高齢になると膝が痛くなってしまうのでしょうか? 若いころはあんなに健康的だったのになぜ…と疑問に思っている高齢者も少なくありません。そこで、高齢になると膝が痛くなる主な理由を3つ挙げていきたいと思います。
1-1.筋肉量の減少・衰え
高齢者になるとあちこちの機能が衰えると同時に筋肉量も減っていってしまいます。膝は体を支える大切な役割をもっていますが、支えるための筋力がないと膝に大きな負担がかかるでしょう。関節の負担が大きくなり、それが痛みとなって現れるのも時間の問題です。高齢者はどんどん行動範囲が狭くなってしまうためなおさら筋肉量が極端に減ってしまうでしょう。
膝が痛い→動かない→筋肉が衰える→さらに関節に負担がかかるという悪循環に陥ってしまいます。そうならないためにも膝の痛みを抱える高齢者に対して運動サポートが積極的に実施されているのです。少しでも運動することで膝を支えるための筋肉がつき、痛みが緩和できます。運動療法については後ほど詳しく説明するのでぜひチェックしてくださいね。
1-2.滑液(かつえき)分泌能力の低下
関節を包んでいる薄い膜のことを「関節包(かんせつほう)」と言いますが、関節包の内側に存在している滑膜(かつまく)から分泌されているものがあります。それが“滑液(かつえき)”です。滑液は関節をスムーズに動かすためのオイルのような存在であり、滑液の分泌量が減ってしまうと関節を思い通りに動かすことができず、サビついてしまいます。それが痛みとなって現れるのです。
この滑液を分泌するための能力が低下することから膝の痛みが悪化することも原因のひとつと考えられています。高齢になるとどうしても体の機能が衰え、必要な成分の吸収力が弱まってしまうので滑液を分泌するための力もなくなってしまうのです。
1-3.軟骨の“磨り減り(すりへり)”
軟骨(なんこつ)の磨り減りが関節の痛みとなっていることがほとんどです。高齢になるにつれ骨と骨の間のクッション的な役割を持つ軟骨が減ってきてしまいます。よって、骨と骨が直接触れ合ってしまい、膝に痛みを引き起こしてしまうのです。
炎症がひどい場合は歩けなくなるほどの痛みが出てくることもあります。できるだけ早めに解消するためにもどのような症状が現れるのか具体的に知っておかなければなりません。
そこで、次の項目では膝の痛みで現れる症状や放置することの危険性について詳しくみていきたいと思います。
2.どのような症状が現れるの?
2-1.膝にみられる症状一覧
膝に痛みが走るだけでなくさまざまな症状が現れるのでチェックしておきましょう。
- 動かしたときにひっかかり感がある
- 突然動かなくときがある
- 膝がぐらつく、力が入らない
- 動かすたびに「コキッ」と音がなる
- 非常に硬いコブができる
- 膝以外の関節が同時に痛む
- 発熱や寒気がある
どのような症状が起きたのかによって膝の痛みからくる病名も変わります。例えば高齢者で多いのが“変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)”ですが、これは階段を上り下りするときや動かすときに痛みが伴うことが症状として挙げられます。
また、風邪のような症状が痛みとともに起こる場合は骨が炎症しているおそれがあるため“化膿性関節炎(かのうせいかんせつえん)が考えられるでしょう。膝の痛みが出た場合はほかに気になる症状がないかどうか確認してください。もし気になるようでしたらすぐに病院に診せ、症状について詳しく伝えましょう。
2-2.放置するとどうなるの?
膝の痛みを甘くみてはいけません。そのまま放置してしまうと痛みが末期まで進行してしまい、歩けなくなってしまいます。つまり、寝たきり状態になるのです。親が寝たきりだとお世話をする子供も大変ですし、本人もそれが負担となりストレスを感じてしまうでしょう。寝たきり状態にならないためにもできるだけ早めの処置が大切です。
膝の痛みは前期→初期→進行期→末期と進んでいきます。前期はイスから立ち上がるときに痛みを感じるのであまり気になりませんが、初期になると階段の上り下りで痛みを感じ、進行期には歩くだけで痛みを感じてしまいます。できるだけ初期段階までに何かしらの対処はしておかなければなりません。
3.対策・予防方法について
3-1.1番効果的な方法は“運動療法”
膝の痛みを緩和するための効果的な対処方法があります。それは“運動療法”です。膝を支えるための筋力をアップさせることで支えるための土台ができ、痛みを和らげてくれます。運動療法は基礎代謝アップにもつながるので体が軽くなること間違いありません。
とくに、太ももの前にある筋肉、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)の筋力トレーニングに励みましょう。高齢による膝の痛みは後ろにある筋肉よりも前にある筋肉の衰えが原因だと考えられています。よって、前の筋肉である大腿四頭筋を鍛えることで対策になるのです。
毎朝ストレッチやラジオ体操をしたり、負担がかからないようにプールで足を動かしながらの筋力トレーニングもよいでしょう。ほんの少しでも動かすだけでだいぶ変わります。リハビリ施設でトレーナーの指示を受けながらトレーニングをする人もいるのでぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
3-2.サポータを利用する
膝の痛みを緩和してくれる“サポーター”がたくさん発売されています。そのサポーターを装着しながら骨や軟骨の形成、細胞組織を増やしてくれる成分を積極的に摂取していきましょう。サポーターを選ぶときは必ず自分の膝・足に合ったものを選んでください。支えがあり、しっかり固定してくれる保温効果のあるサポーターが好ましいです。あまり締め付けてしまうと血液の流れが悪くなるので注意してくださいね。
3-3.関節痛予防におすすめのサプリメント
関節痛の予防には、サプリメントもおすすめです。しかし、関節痛一つとっても、世の中にはさまざまなサプリメントがあり、どれを選べばいいのかわからないと悩んでいる方も多いしょう?
そこでおすすめなのが、非変性コラーゲンⅡ型の『UC-Ⅱ』が配合されたサプリメントです。通常のサプリメントに配合されている成分の多くは、実は体内で分解されてしまい、体にうまく取り込むことができません。しかし、UC-Ⅱは体内で分解されることなく形を維持したまま有効成分を取り込むことができるのです。
まとめ
高齢者の膝の痛みについて原因や症状・対処方法について説明しましたがいかがでしたでしょうか?
高齢になると筋肉量が低下すると同時に必要な成分も吸収できなくなってしまいます。そこからますます関節への負担が大きくなり、痛みが悪化するのです。1番悪いのは痛みが“悪循環”になること。痛みがあるから運動しない→痛みが悪化するという悪循環に陥ってしまうとなかなか1人では解消できません。子供や家族、医師の助けを借りながら早めに痛みを解消していきましょう。
- 筋肉量の減少、衰えが主な原因
- “滑液(かつえき)”不足
- 軟骨の磨り減り(なんこつのすりへり)
- 痛み以外にもさまざまな症状がある
- 症状によって病名も変わる
- 放置すると歩けなくなり、寝たきり状態になる
- 効果的な対策は“運動療法”
- サポーターを利用する
- 「UC-Ⅱ」配合のサプリメントを飲んでみる
前期・初期段階で痛みが解消できるように生活の中でできる対策をおこなっていきましょう。そうすれば、膝の痛みの悪化を最小限に抑えることができ、健康的で楽しい生活を送ることができます。