コンドロイチンの効果と副作用

関節痛に効果はある? コンドロイチンの効果と副作用について

監修: 光伸メディカルクリニック院長 中村 光伸  免責事項について

可能な限り信頼できる情報をもとに作成しておりますが、あくまでも私見ですのでご了承ください。内容に誤りがあった場合でも、当ブログの閲覧により生じたあらゆる損害・損失に対する責任は一切負いません。体調に異変を感じた際には、当ブログの情報のみで自己判断せず、必ず医療機関を受診してください。

はてなブックマークに追加 Twitterでシェア Facebookでシェア

ある日を境に関節痛が出てくるようになります。その原因の一つが、コンドロイチンの減少です。コンドロイチンが年々減ってしまうと活発に動くこともできません。そこで、今回はコンドロイチンのことについて紹介します。

この記事では、コンドロイチンの効果と副作用についてまとめました。

  1. コンドロイチンとは
  2. コンドロイチンに副作用はあるのか
  3. コンドロイチンの理想的な摂取量
  4. コンドロイチンが含まれる食品
  5. まとめ

1.コンドロイチンとは

テレビや雑誌などでよく耳にする「コンドロイチン」。しかし、その成分や効果について詳しく知らないことは多いでしょう。この項目でしっかりチェックしてみてくださいね。

1-1.コンドロイチンの特徴

コンドロイチンは、皮膚や粘膜など体内のさまざまな部分に存在している成分です。特に、よく知られているのは軟骨にあるコンドロイチン。軟骨に水分を運んで弾力性を高めるのが役割です。実は、軟骨には血管が通っていません。そのため、栄養が血液によって運ばれないのです。血液の代わりにコンドロイチンが栄養を運んでいます。

1-2.コンドロイチンの効果

コンドロイチンの効果として大きいのは、軟骨の水分保持です。コンドロイチンは、年を重ねるごとに体内での生産量が減少します。そのため、軟骨に水分が行き渡らずに、痛みやすいことになります。
コンドロイチンを摂取すると軟骨へ水分を運ぶ量が増えます。その結果、軟骨を分解する酵素を調整・コラーゲンの新鮮さを保つのです。
また、コンドロイチンが作用するのは軟骨だけではありません。体中のさまざまな臓器・皮膚・粘膜に作用して水分を引き寄せます。言わば、体中の水分を管理するのがコンドロイチンです。
水分を保つ点で言えばアンチエイジングにも一役買っています。

1-3.若さと骨を保つ効果もある

コンドロイチンは、水分だけでなくカルシウムの代謝にも大きくかかわっているのです。関節だけでなく骨そのものの健康にも貢献しています。体全体の健康を保つ栄養素と考えておきましょう。
また、コンドロイチンは、健康食品だけでなく化粧品や目薬にも使われています。
特に、女性の方だとお肌の保湿にも効果的です。全身を若々しく保つのに必要な栄養素となっています。

2.コンドロイチンに副作用はあるのか

2-1.コンドロイチンは基本的に無害

全身の健康・若さを保つのに必要なコンドロイチン。しかし、摂取し続けることに危機感や副作用を心配する方も多いでしょう。しかし、現在のところコンドロイチンによる副作用・危険性は出ていません。だからと言って、完全にないとは言い切れないのが現状です。ヒアルロン酸は、消化器症状やアレルギー症状が出る可能性があります。


健康的な栄養素としてサプリメント・医薬品・化粧品とさまざまな分野で活躍しているコンドロイチン。気になる方は、ぜひいちど試してみてはどうでしょうか?

2-2.過剰摂取は避ける

副作用は現在のところありません。しかし、過剰摂取するのは避けましょう。コンドロイチンの過剰摂取は、胃腸のむかつきにつながります。また、摂取を続けることで体に不調が出た場合は必ず医師の相談を受けましょう。ですが、コンドロイチンの摂取は基本的に無害です。安心して摂取してみてくださいね。

3.コンドロイチンの理想的な摂取量

体中の健康を保つのに必要なコンドロイチン。ですが、大量に摂取して効果があるのでしょうか。その量についてまとめてみました。

3-1.コンドロイチンの必要量

コンドロイチンは、1日に1200㎎摂取するのが理想となっています。しかし、最近の研究では体重ごとに違ってくるようです。

  • 54㎏以下の人…800㎎
  • 55~90㎏の人…1200㎎
  • 90㎏以上の人…1500㎎

また、コンドロイチンは1日に数回に分けて摂取するのがよいと言われています。

3-2.関節痛改善にはグルコサミンもセットで飲むのが理想

コンドロイチンを関節痛改善で飲む場合、グルコサミンと併せて飲むと効果が大きいです。コンドロイチンとグルコサミンをセットで飲むときは、「グルコサミン5・コンドロイチン4」で飲むのが理想となります。コンドロイチンを800㎎飲むときは、グルコサミンは1000㎎を目安に飲みましょう。

4.コンドロイチンが含まれる食品

体によいコンドロイチン。では、どのような食品にコンドロイチンが含まれているのでしょうか。しっかり確認しておきましょう。

4-1.コンドロイチンは普段食べているものにも含まれている

コンドロイチンは、普段何気なく食べているものにも含まれています。若い人は、体の中にあるコンドロイチンでも十分に補えているもの。しかし、コンドロイチンは年齢を重ねることで減少します。サプリメントで補うのも大事です。しかし、食生活にも気を配ることをおすすめします。

4-2.コンドロイチンを多く含む食べ物

コンドロイチンを多く含む食べ物は、ネバネバした食べ物に多いです。

  • 納豆
  • オクラ
  • 山芋

普段食べるようなものに含まれています。ほかにもウナギ・フカヒレ・スッポンなど健康食品として有名な食べ物が多いです。コンドロイチンの量が気になる方は、食事の中に取り入れていきましょう。

4-3.食事だけで補えないときは、サプリメントの力を借りる

コンドロイチンの量を増やしたい。ですが、いきなり食生活を変えるのは難しいですよね。そこで、サプリメントの力を借りながら食生活を見直しましょう。コンドロイチンを含んだサプリメントは多く販売されています。また、サプリメントは食事や別のサプリメントと合わせて飲む方が効果的です。

4-4.コンドロイチンの原料とは

コンドロイチンのサプリメントや医薬品はたくさんあります。では、その原料としては何が使われているのでしょうか。
一般的には、コンドロイチンの原料としてサメの軟骨が使われています。また、ブタの軟骨や魚介類が多く使われているのです。魚介類としてはイカ・サケが使われています。

原料自体も100%コンドロイチンではないです。コンドロイチンの効果を十分に引き上げるような成分が含まれています。
しかし、体に害が出るような成分は含まれていないので安心してください。

また、コンドロイチンのサプリメントと言っても種類はさまざま。市販されているサプリメントをしっかり見比べて自分に合うものを選びましょう。

5.まとめ

いかがでしたか? この記事では、コンドロイチンの効果や副作用について紹介しました。さいごに、コンドロイチンについて大事なポイントをまとめておきましょう。

  • コンドロイチンは軟骨に水分を運ぶ。
  • 体中の水分を管理するのがコンドロイチン。
  • コンドロイチンは関節痛だけでなく若さも保つ。
  • カルシウムにも影響する。
  • コンドロイチンに副作用はない。
  • 1日の摂取量は800㎎以上が必要となる。
  • ネバネバした食べ物にコンドロイチンは多く含まれる。
  • 食生活を見直しながらサプリメントの力を借りる。

関節痛に効果のあるコンドロイチン。しかし、関節痛だけでなく体の健康管理をしてくれる万能な栄養素です。体に潤いが足りないと感じたときは、コンドロイチンの摂取を考えてみてはどうでしょうか。体の中から潤っていくのがわかりますよ。

光伸メディカルクリニック院長中村 光伸

監修者

中村 光伸
光伸メディカルクリニック(東京 新宿)院長
医学博士
日本整形外科学会専門医
日本整形外科認定スポーツ医
日本整形外科認定リウマチ医
日本体育協会公認スポーツドクター
日本抗加齢学会認定専門医
日本胎盤臨床医学会認定専門医
日本美容皮膚科学会
日本レーザー治療学会

東京生まれ。北里大学医学部卒業、北里大学整形外科入局。
学位習得後、フンボルト大学外傷再建外科学(ドイツ)・チャンガン大学形成外科美容外科(台湾)へ留学。 Jリーグヴァンフォーレ甲府チームドクター、山梨学院大学陸上競技部(駅伝)チームドクターを歴任。 北里大学整形外科専任講師、北里大学救命救急整形外科部長、松倉クリニック&メディカルスパ等を経て、2011年12月、自身の理想とする医療を実現するため「光伸メディカルクリニック」を開業。 “リバースエイジング・健康寿命を延ばす”を命題に“見た目”の大切さと“動き目”の大切さを唱え、「整形外科」「美容外科」「美容皮膚科」「リハビリテーション科」を一つの科として診療している。

著書
「3か月で10歳若返る わたしはリバースエイジングドクター」(H304月1日発刊予定) メディア掲載歴
『Domani』2018年3月号、『VoCE』2017年11月号、『厳選 クリニックガイド』、『VOGUE』2017年9月号、『VoCE』2017年4月号、『VoCE』2017年3月号、『ViVi』2016年8月号、『VoCE』2016年6月号、『InRed』2016年6月号、『VOGUE』2016年1月号、『DRESS』2016年2月号、『MAQUIA』2016年2月号、『VoCE』2015年2月号、『VOGUE』2015年1月号、『MyAge』2015年秋冬号、他多数